業務用の厨房機器、厨房設備の製造・販売・メンテナンスサポートを行っています
集団給食施設の設計ポイントと、注意点についてご説明します。
お客様との打ち合わせにて、まずは厨房のコンセプトを決定したら作業動線の最適化を行いトータルバランスのとれた設計を行います。区画整理や、熱源のインフラなども設計において重要なポイントとなります。
Point.1
厨房コンセプト
昨今は衛生面が重要視されていることからHACCPの概念を念頭にドライキッチンとウェットキッチンとの明確化、並びに調理においては「新調理システム」の導入など基本コンセプトを初動設計で決めておくことがとても重要です。
喫食者のために調理スタッフが安心で安全な食事づくりができる環境を作り上げていくためにさまざまな情報を取り込んでいくことも必要です。
Point.2
厨房動線の最適化
あらゆる食材が各業者より納品され、納品された食材は速やかに検品し、貯蔵・下処理・加熱調理・盛付と一連の流れにより喫食者の元へと提供されますが、これらの作業・調理動線は先へ進んでいくほど衛生環境が高くなっていくことが原則となっています。この事から厨房内のレイアウト動線としてもスタッフの動きが行ったり戻ったりが極力起こらないような動線が望ましいです。
Point.3
トータルバランスのとれた設計
厨房といいますと食事を作る場所という認識ですが、食事を作ることと同じくらい大事なことがクレンリネスの問題です。集団給食の場合は1つのきっかけを原因として大人数への食中毒等へのリスクが高まります。これらを回避するためにも調理と同様に清掃を怠ってはいけません。その為には清掃面を考慮した設計も1つのポイントとなります。
Point.4
無駄のない区画整理
厨房を設計する際に厨房エリアとして割り当てられた区画内で無駄がなく、効率の良い動線を作り上げることが重要です。それらは機器との離隔距離や通路とデッドスペースは最小限にとどめるなど、逆にエリアによっては広めに設定したりと多岐に渡り細やかな設計が必要です。
Point.5
熱源のインフラについて
厨房機器の熱源には電気・ガス・蒸気とありますが、それぞれがメリット・デメリットを持ち合わせています。
その中で震災等による影響を受けた場合にも対応できるよう1つの熱源に絞らず、できる限りの熱源を活用できる環境を整えることがポイントとなります。
設計の注意点としては、まず厨房の面積。それから最適な機器の選定や調理コンセプトの擦り合わせを行うことも必要です。また作業環境と機器メンテナンス時のスペースや、付帯工事との関係性についても注意する必要があります。
学校・病院・老人福祉施設・集団給食施設等さまざまな厨房形態がありますが、面積の算定には充分な考察が必要となります。 狭すぎることによる危険性はもちろん、広すぎても動線が長くなり、管理面(光熱・換気・清掃等)においてのコストがかかってしまうなどのデメリットもあります。
それぞれの施設で食数はさまざまです。その中で厨房機器もグレードや能力が多岐にわたりラインナップされております。それぞれの機器を選定する上で的確な根拠を持っていなくては無駄な設備投資となってしまいます。選定においてはメーカー指針はもちろん、これまでの現場の声なども参考にしつつお客様にご満足いただけるような最適な機器を選定する事が重要です。
集団給食においては調理システムの活用が多岐にわたって存在します。どれを活用するかによって機器の選定並びにレイアウトも変ってきますので、より綿密な打合せを必要とします。それぞれの調理システムを厨房スタッフの方も含めて効果的に活用でき、まだ無駄にならぬように施主様との事前ヒアリングがとても大事です。
厨房機器を配置するにあたり、使いやすい場所へ配置することはもちろん機器にとっての最適な環境というものも重要な鍵となってきます。一例としては冷却エリアと加熱のエリアとは分別するなどがあります。また、機器にはメンテナンスが必要ですのでメンテナンス時にスムーズに作業がおこなえる様なメンテナンススペースの確保が大事です。
厨房機器を使用する上では熱源が必要となります。電気式・ガス式・蒸気式がありますが、機器によっては給水・排水・排気が必要なものもあります。それらが適切な工事によって作業の邪魔にならぬように各設備を配置されているかが重要です。又、それらのメンテナンスを考慮されている厨房が望まれます。
小学校・中学校給食室設計例 |
500食対応学校給食センターの設計例です。同品目メニューを短時間で大量に調理するため、スムーズな動線を確保する設計となっています。 |
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