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2015/07/24

回転釜の内釜選び

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こんにちは。事務員のB子です。
さて、今回はお客様からのお問い合わせが多いご質問にこの場を借りてお答えしようと思います。その質問とは、「回転釜の内釜はどれが一番良いのですか?」です。
汁物や炒め物の調理に使用される回転釜という機械には、食品を入れて調理する内釜というパーツがあり、その材質は主に三種類あります。鋳鉄、アルミ、三層クラッド鋼、の三つですが、正直どれが一番良いということはありません。調理内容や価格から考えてお選びいただければと思います。そこで、今回は選ぶ際のポイントを簡単にご説明させていただきます。
回転釜といえば主に給食の現場で使用する機械ですが、実は家庭のフライパンや鍋と同じように考えていただいて構わないものです。つまり、食材を入れ、火で加熱して調理するための道具、という意味では同じものなんですね。ですから、家庭でフライパンをどのように選び、使用するか、と考えていただければイメージしやすいと思います。

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では具体的な材質のご説明です。

1.鋳鉄
鉄を溶かして型に流し込んだものです。鉄のフライパンを分厚くしたものだと思って下さい。
熱伝導率が高く、高温にも耐えられます。ただし、湿気や直火の過酷な長期の使用により劣化して痩せてくることがあり、高温から低温へ急激な温度変化を繰り返すとヒビが入る可能性もあります。また、放置すると水分や塩分の関係で直ぐに錆びますので、内側には油を塗るなどのお手入れが必要ですが、油がなじめば焦げ付きにくくなりますので炒め物に向いています。正直のところこの鋳鉄製が一番需要が高いです。

2.アルミ
熱伝導率がさらに高く、軽い。弱火での微妙な火加減の料理にも対応可能。
欠点は、極度な高温、酸・アルカリに弱いこと。空焚きをすると穴が開く可能性があります。家庭でアルミフライパンを使用している方は少ないかと思いますが、実はテフロン加工のフライパンはほとんどがアルミ製です。つまり、テフロン加工が取れたあとの状態をイメージして下さい。とてもくっつきやいですよね。ですから、アルミは炒め物には向きません。代わりに、アルミ製の鍋がよく市販されているように、水分の多い料理(煮物・茹でもの・スープ類)に適しています。

3. 三層クラッド鋼
鉄の表面をステンレスで挟んだ三層構造の素材です。市販のちょっとハイグレードな鍋の素材としても使用されています。
鉄の長所(熱伝導の良さ、丈夫さ)とステンレスの長所(サビにくく堅牢で長期の使用に耐えうる、保温性がよい)を併せ持った素材です。また、表面がフラットなため雑菌が入り込んで繁殖する余地が少なく、且つ汚れが落ちやすいので衛生面でも優れています。異種金属を接合させた特殊素材につき、価格は高めとなっています。

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上記三つの素材の違いをまとめますと・・・

●熱伝導率で比較すると、
 アルミ>鋳鉄>ステンレス
●価格で比較すると
 三層クラッド鋼>アルミ=鋳鉄
●耐久性で比較すると
 三層クラッド鋼>鋳鉄>アルミ

以上、簡単なご説明でしたがお役に立てたでしょうか。残念ながら万能な内釜、というものはありませんので、予算の範囲内で、用途に合わせて選んでいただければと思います。

<回転釜の製品情報は、こちらから>

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