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マメ知識
2015/10/23

スチームコンベクションオーブンの選定と設置のポイント

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こんにちは!技術部のロンです。

今や厨房に欠かせない存在となっているスチームコンベクションオーブン略して「スチコン」ですが、近年多くのメーカーから発売されており、それぞれに特徴を持ったラインナップが揃っています。選定にあたってはショールームに出向き、実際の仕上がりを見たり、操作方法のレクチャーを受けたりして決められている方が多いのではないでしょうか。

今回は設計的な観点で、どこのメーカーでも関わる部分としての選定及び設置のポイントについて少し説明させていただきたいと思います。
(1/1ホテルパンを使用するタイプでの内容とします)

①操作盤と扉開閉の右左について
スチコン本体は一部の製品を除き、ほとんどが操作盤の位置が右か左のどちらかとなっています。右だけのメーカーや左だけのメーカー、又は左右選べるメーカーがあります。
まず右か左かを選ぶ場合ですが、操作盤側には隣接する機器又は壁との間にメンテナンススペースとしてクリアランス(空間)が最低でも30センチ以上は確保したいです。(各メーカーによって必要な間隔はさまざまですので確認ください)
且つ、操作盤側に加熱機器などの熱を発する機器を置くことは、制御盤等に悪影響を及ぼす可能性がある為避けることが肝要です。
又、上記に伴い扉の開閉方向について操作盤が右の場合は左開き扉(左ヒンジ)になり、操作盤が左の場合は右開き扉(右ヒンジ)となります。
開き方向をどちらが良いか決める際は、配置レイアウトを良く考えて決めることがとても大事です。
一つ参考例を挙げますと利き腕が右だとして、右手でホテルパンを持ったまま扉を開けるケースがあった場合、左手で左開き扉を開けるほうが若干作業性は良いのかなとは思います。これらをふまえて配置関係をよく確認し選定します。

②高さについて
スチコンは主に6段式、10段式、20段式が主流ですが、6段式、10段式については台の上に設置します。その場合、各メーカーで規格品として用意している専用の架台もありますが、ここ最近弊社では、使われる方々の身長に合わせて台の高さを決めることが多くなってきております。この場合の基準として「最上段の高さをいくつにするか」を重要なポイントとしています。台を低めに作ることが多いのですが、その場合は台下の収納部分が減ってしまいます。しかしながら、ホテルパンは調理直後熱々の状態で取り出しますので位置が高すぎると危険であり、やはり安全面を最優先としたご提案をするよう心がけています。

スチコン扉左開きの図  スチコン架台高いイメージ

③タテ差し・ヨコ差し
メーカーによってホテルパンのタテ差し、ヨコ差しがあります。両方をラインナップしているメーカーもあります。何がタテ・ヨコなのかと申しますと、1/1ホテルパンの形状は530mmx325mmと長方形ですので、どちらの面からオーブンへ差し込むかということです。それぞれに利点があり、タテ差しの場合は1/2ホテルパンや2/3ホテルパンも差し込めます。(いずれも庫内レールの幅に合う為)ヨコ差しの利点は、ホテルパンの530mm側を正面に出し入れをするため、人の肩幅から考えると持ちやすく安定し取り出し時にもより安全です。機械本体寸法が、タテ差しの場合は奥行き方向に長く、ヨコ差しは間口が広くなるため、設置場所のスペースも選定の条件になります。

④ブラストチラーとの隣接設置
スチコンと共に普及している急速冷却機「ブラストチラー」。
スチコン加熱後に急速冷却するために隣接して2台並べて設置する場合については、お互いの扉がそれぞれ外側に開く(観音状態)になるかたちがオペレーション上望ましいかと思います。

以上基本的なことも含めての説明とさせていただきました。参考としていただければ幸いです。

CSV-G10 SCOS-RHP01 SCC101e

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