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2016/03/08

グリース阻集器の設置と適正な管理

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こんにちは、管理人です。
もうすぐ春ですね!あたたかくなってくるとイイ香りもヤナ臭いも何故だか際立ってきますが、皆さんの厨房からは料理の美味しそうな匂いだけにしたいと思いませんか。そんな時はまず足元から。

厨房からの排水には、シンクに取り付けてあるゴミカゴ等で受けきれなかった細かな食品残渣や油脂分が多く含まれており、そのまま下水に流すと排水管・下水道管の詰まりの原因になったり、更には河川や海の水質など環境悪化につながってしまいます。これらを防ぐために、グリース阻集器(グリーストラップ)の設置と管理(清掃等)を適切に行うことが必要です。

日々の清掃を怠れば、阻集器の能力が低下し外部へ汚水を流出してしまうだけでなく、細菌の繁殖による悪臭の発生・逆流やハエなどの衛生害虫の進入による厨房内への汚染リスクも高くなり、施設運営に影響を及ぼす可能性もあります。
まず第一に厨房を含めた施設の衛生状態を保つことを最重要と捉え、清掃作業をルーティンとして徹底し、阻集器が有効に機能するようにしましょう。

●グリース阻集器(グリーストラップ)とは
基本構造は、仕切り板により3槽式になっているものが多く、厨房内のシンクなどから流れてくる排水を1槽目で受けます。この1槽目にあるカゴ(バスケット)で残飯・野菜くずなど食品残渣を受けます。その後、仕切り板により排水が直線方向に進むことを妨げ、下上下上と流れを誘引することで流水速度を落しながら、汚泥化する沈殿物は下に、水よりも軽い油分を2槽目以降に浮かせて溜め、これらを取り除いた状態で、上でも下でもなく中間点から流すためのトラップ管という部分を介して下水(など)へ送ります。

【グリース阻集器の仕組みと清掃ポイント】
グリース阻集器の仕組みと清掃のポイント
清掃箇所は、
① 排水にまぎれて流れてくるゴミを受け取るカゴ(バスケット)
② 水面に浮いている油脂ゴミ
③ 底に溜まった沈殿物(汚泥)
④ トラップ管内

①②は毎日清掃作業を行うことが推奨されております。  ③についても週に1回程度、④は2~3ヶ月に1回、それぞれ実際の汚れの程度に合わせて行いましょう。また、取り切れない沈殿物汚泥やトラップ管の汚れ他、こびり付き固着してしまった汚れなど完全にきれいにすることは難しく、定期的に専門の清掃業者にバキュームやバクテリア分解等の清掃をお願いされている施設様も多いようです。

グリース阻集器(グリーストラップ)を清潔に保つために、日々の清掃も大切ですが、厨房側でのちょっとした気配りでグリース阻集器内環境が大幅に改善できます。大切なのは、不要な油脂分等をそのまま流さないという所にあります。自然環境下では僅かな油や汚れも、これを生分解などで浄化するためには何万倍もの水が必要になると言われます。厨房内で作業される方一人ひとりの心掛け次第では、その後の清掃作業の負担軽減にもなり、いつも清潔で衛生的に保つことができるということです。

ちなみにグリース阻集器の設置するための法律はないようですが、排出される汚水の水質基準が下水道法で決められており、必然的に設置が義務になってくるということです。排水基準としては、ノルマルヘキサン抽出物質(動植物油脂類・界面活性剤や石鹸・アルコール・農薬や染料、その他)の含有量が、1リットル中に30ml以下の数値に抑えなければならないとのこと。

もうひとつちなみに業務用厨房が事業活動として使用されている場合、これにより生じた油脂分や汚泥などのゴミは産業廃棄物になるため、一般ゴミと一緒に捨てることはできません。産業廃棄物処理ができる許可業者に委託する必要があります。

日給では、グリース阻集器の清掃に便利な商品も取り扱っております。
グリストラップカゴ用使い捨て水切り袋  グリストラップ底面沈殿物用すくい棒

グリストラップ用油吸着剤各種


そのほか、清掃業者のご紹介などもできますので、お気軽にご相談ください。

<お問い合わせは、こちらからどうぞ>

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